中学生における家族との共食と心理的ウェルビーイングとの縦断的関連

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書誌事項

タイトル別名
  • Association Between Psychological Well-Being and Family Meals: A Longitudinal Study in Junior High School Students

抄録

<p> 家族との共食と青年の心理的ウェルビーイングとに関する研究では, 共食状況などの個々の要因分析にとどまり, これらの関連を総合的に明らかにした研究はほとんど行われていない. 本研究では, 家族との共食を多面的に捉え, 中学生の食生活と生活満足度や抑うつなどの心理的ウェルビーイングとの縦断的関連を明らかにすることを目的に行われた. 中学生469名を対象に2時点の短期縦断調査を実施して, Time1の料理数, 共食人数, 手伝いなどの食生活要素が, Time1の会話, Time1の共食感 (家族と一緒に食事をすることに対する気持ち) を媒介して, Time2の生活満足度および抑うつに関連するメカニズムについて検証を行った. 各変数に影響を及ぼす可能性のある属性と家族関係を統制してパス解析を行った結果, 食生活要素の中でも共食人数が会話, 共食感を媒介して, 後の生活満足度および抑うつに関連することが示された. 家族との共食により食事中の会話が弾み, 家族と一緒に食事をすることが楽しく, できるだけ家族と一緒に食事がしたいという共食感が高まる結果, 生活満足度が高まり, 抑うつが低下する可能性が示唆された.</p>

収録刊行物

  • 日本家政学会誌

    日本家政学会誌 74 (6), 332-345, 2023

    一般社団法人 日本家政学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859635831918848
  • DOI
    10.11428/jhej.74.332
  • ISSN
    18820352
    09135227
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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