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説明
IBMは2022年の入社式をオンラインの3D空間で開催した.会場は新入社員約600人のアバターが同一空間に同居できるイベント向けのVR空間を採用し,全員が一体感を感じることができるバーチャル入社式となった.本稿では,アバター操作やイベント空間作りの進め方で実践したことや,新入社員のアンケート結果や満足度スコアから有用・必要であると確認できたことを述べる.たとえば全員で人文字を形成する全体アクティビティなどを取り入れることで,3Dでイベント空間にいる意義や満足感が得られること,自分のアバターが確認できる鏡などが意外に重要なことである.一方,3Dであるが故に操作のとっつきにくさや進むべき場所の分かりにくさなどの課題もあり,なるべくユーザが自己解決できるUIやデザインコンセプトに干渉しない指示マーキングなどが検討・改善された.また,VR空間のユーザテストの結果,想定している経路より外に出てしまう(桟橋から海に落ちる)ときの防止策や,万が一そうなった場合のフォロー(スタート地点に戻る)などの施策の必要性が判明した.
収録刊行物
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- 情報処理
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情報処理 64 (8), d22-d34, 2023-07-15
情報処理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390859758200634880
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- NII書誌ID
- AN00116625
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- article
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB