国立国際医療研究センター病院におけるニルマトレルビル/リトナビル導入に向けた取り組みと導入後の実態調査

  • 茂野 絢子
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部
  • 大橋 養賢
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部
  • 増井 良輔
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部
  • 霧生 彩子
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部
  • 長島 浩二
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部
  • 大橋 裕丈
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部
  • 瀬戸 恵介
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部
  • 増田 純一
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部
  • 照屋 勝治
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院エイズ治療・研究開発センター
  • 氏家 無限
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院国際感染症センター
  • 大曲 貴夫
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院国際感染症センター
  • 西村 富啓
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院薬剤部

書誌事項

タイトル別名
  • Introducing Ritonavir-Boosted Nirmatrelvir (Paxlovid) at the National Center for Global Health and Medicine: Surveys Following its Introduction

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説明

<p>【背景】経口COVID-19治療薬であるパキロビッドパック(以下パキロビッド:ニルマトレルビル/リトナビル)は,各種薬物代謝酵素への影響の大きいリトナビル配合の薬剤であることから,併用薬との薬物相互作用が懸念されている.しかし実臨床での使用経験に関する報告は乏しい.</p><p>【方法】パキロビッドの薬物相互作用を簡便にチェックできるツールとして,併用に注意すべき薬剤リストと薬物相互作用検索ツールを整備した.また2022年2月15日から5月14日までの3カ月間で,パキロビッドを処方された患者33名を対象に併用薬との薬物相互作用に関する問い合わせ事例,薬剤師の提案内容と医師による採択件数を調査した.さらに,服薬開始後に行った患者フォローアップの一環として,一時中止すべき常用薬のあった外来患者に対して電話連絡を行い,服薬遵守状況,一時中止薬の再開時期等の確認を行った.</p><p>【結果】薬物相互作用に関する問い合わせは28件あり,薬剤師の提案に対する医師の採択率は100%であった.電話連絡は7名に実施され,そのうち1名は一時中止薬の再開時期に関して理解不十分であったため,電話連絡時に再度説明を行い,2回目の電話連絡で間違いなく再開できていることを確認した.</p><p>【考察】薬剤師は薬物相互作用マネジメントや患者フォローアップ等の業務を通じて,パキロビッドの円滑な処方及び適正使用に貢献できると考える.</p>

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 97 (4), 125-135, 2023-07-20

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (10)*注記

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