急性膿胸を契機に47年後に気管支鏡下に摘出された気管支異物の1例

  • 丸塚 孝
    国家公務員共済組合連合会熊本中央病院呼吸器外科
  • 濱崎 博一
    国家公務員共済組合連合会熊本中央病院呼吸器外科
  • 大隅 祥暢
    国家公務員共済組合連合会熊本中央病院呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of the 47-year Presence of a Bronchial Foreign Body Presented with Acute Pleural Empyema and Removed by Flexible Bronchoscopy
  • キュウセイ ノウキョウ オ ケイキ ニ 47ネンゴ ニ キカンシキョウ カ ニ テキシュツ サレタ キカンシ イブツ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

<p>56歳,男性.急性膿胸の精査加療目的に当院へ紹介入院となった.CTでは左大量胸水と左下葉の無気肺と共に,左下葉気管支入口部に輪状の石灰化を伴う気管支閉塞を認めた.気管支鏡検査で左下幹入口部は肉芽様組織で閉塞していた.同部の病理組織検査で悪性所見は無く,細菌検査でも有意な病原菌を認めなかった.感染制御のため胸腔鏡下膿胸腔掻爬術を行い,急性膿胸は軽快した.術後経過観察の気管支鏡検査で,左下幹入口部は部分的に開存し,その奥に円筒状の異物を認めた.深鎮静下に気管内挿管を行った上で,気管支鏡下に異物除去を行った.1本の鉗子では摘出が困難で,もう1本の生検鉗子を気管支鏡に沿わせるように挿入し,2本の鉗子で異物の縁の両側を把持して摘出した.本人が9歳時にプールで水泳中に鉛筆キャップを飲み込んだことを思い出した.誤嚥から47年後に軟性気管支鏡下に摘出した気管支異物の1例を経験したので報告した.</p>

収録刊行物

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ