画像診断で術前診断した縦隔血管腫の1例

  • 大隅 祥暢
    国家公務員共済組合連合会熊本中央病院呼吸器外科
  • 濱崎 博一
    国家公務員共済組合連合会熊本中央病院呼吸器外科
  • 丸塚 孝
    国家公務員共済組合連合会熊本中央病院呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Mediastinal Hemangioma Diagnosed by Preoperative Imaging Studies
  • ガゾウ シンダン デ ジュツゼン シンダン シタ ジュウカク ケッカン シュ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は73歳,女性.縦隔腫瘍の精査加療目的に当科へ紹介となった.造影CTにおいて前縦隔に長径2.5cmの病変を認め,病変は辺縁から緩徐に点状に造影されるperipheral puddles像を認めた.造影MRIにてT1強調画像で低信号,T2強調画像で高信号であり,dynamic studyにて経時的に造影される腫瘍であった.これらの画像所見より,縦隔血管腫の可能性が疑われた.病変は周囲への明らかな浸潤を疑う所見はなく,胸腔鏡下縦隔腫瘍摘出術を施行した.病理組織検査で海綿状血管腫の診断となった.</p><p>縦隔発生の血管腫は稀な疾患であり,術前に画像検査で診断することは難しいとされているが,本症例では造影CTと造影MRIの併用により術前に縦隔血管腫を疑うことができた.また,縦隔血管腫は易出血性との報告もあるが,本症例は胸腔鏡下手術にて安全に摘出することができた.本症例を画像検査所見とともに,文献的考察を含めて報告する.</p>

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参考文献 (8)*注記

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