栽培条件が異なる園芸用施設における地中伝熱量の実態調査

  • 古野 伸典
    山形県庄内総合支庁農業技術普及課産地研究室
  • 佐瀬 勘紀
    山形県庄内総合支庁農業技術普及課産地研究室
  • 佐藤 裕則
    山形県庄内総合支庁農業技術普及課産地研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Investigations of Heat Flux on Soil Surface at Several Plastic Greenhouses which Differed Cultivation Condition
  • サイバイ ジョウケン ガ コトナル エンゲイヨウ シセツ ニ オケル チチュウ デンネツリョウ ノ ジッタイ チョウサ

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抄録

積雪寒冷地域の地中伝熱量の実態を把握するため,栽培品目,栽培条件の異なる3 種類の園芸用施設を対象に調査を行った。その結果,同じ日射量の条件であっても,栽培品目によって地中伝熱量の日推移が大きく異なることが明らかとなった。バラの養液栽培のようにハウス床面の全面が茎葉で覆われる条件における夜間の上向き地中伝熱量は,最大でも5 W m-2 以下と非常に小さかった。他方,キュウリやオウトウの場合は,昼間の日射に応じた土壌への蓄熱が確認され,夜間の上向き地中伝熱量は最大で20 W m-2 を記録した。地中伝熱量の長期計測の結果,短期計測と同様に栽培条件による違いが確認された。また,日射量が多くなる3 月以降において,上向きの地中伝熱量は増加しなかった。ハウス内の植物体の生育が進むことにより地表面に到達する日射量が減少したことが原因と考えられる。

収録刊行物

  • 農業施設

    農業施設 42 (2), 59-64, 2011

    農業施設学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (11)*注記

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