クローズド・スキルの教材にみられる児童の「伝える」活動と指導の要点

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of Teacher-student and Peer Communications in Closed-Skill Learning
  • クローズド ・ スキル ノ キョウザイ ニ ミラレル ジドウ ノ 「 ツタエル 」 カツドウ ト シドウ ノ ヨウテン

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抄録

小学校体育科の授業で児童の伝える活動が活性化する指導の在り方を追究した。クローズド・スキルの跳び箱運動「台上前転」の授業を観察・収録し、児童の伝える活動を視点に体育科教育学及び一般教授学の知見を取り入れながら授業の質的な分析に努めた。その結果、学習過程に集団思考場面を設け、そこで教師の問いかけと児童の示範や発言を通して技術ポイントを明らかにすることが、児童自身が学習課題を明確にするために有効であることが確かめられた。さらに、本授業においてはこれまでに分析した授業に比べ、技術ポイントに関する児童の発言や動作が数多く見られた。それは、クローズド・スキルの教材の特性から伝えるべき内容が明確になり、伝える活動が生じやすいからではないかと考えられた。また、教師から児童への「なぜ?」の問いかけを媒介に思考・判断を深め、児童自身が納得して課題を持つことができたことにより、相互の伝え合いが活性化したとも考えられ、児童の伝える活動を活発にするためには教師の発問の内容が問われることが示唆された。

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