「教育」を軸とした海外研修の意義:教員養成課程学生のケーススタディ

書誌事項

タイトル別名
  • Educational Effects of an Overseas Study Trip: Case Study of Student Teachers
  • 「 キョウイク 」 オ ジク ト シタ カイガイ ケンシュウ ノ イギ : キョウイン ヨウセイ カテイ ガクセイ ノ ケース スタディ

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抄録

本研究では,小学校教員養成課程で学ぶ学生のための海外研修について総合的に検討し,「教育」を軸とした海外研修の成果を明らかにする。教員養成課程の学生が教育に関する海外研修を体験する意義とその成果について,本年度試行的に実施したシンガポール研修を事例に,参加した学生の学びの質的検討から探究するものである。2020年度に入学しコロナ禍に翻弄されてきた大学3年生に国際的視野を育成し,教員としての素養を附与するため,ゼミ活動の一環として独自の海外研修を構想した。研修に参加した学生から得た質的データを分析し,その認識に迫り,教員養成課程における海外研修の意義を明らかにする。考察の結果,「教育」を軸とし明確な目標下に設計された海外研修は,教員養成課程の学生の自覚の向上や教員の資質能力育成に寄与すること,また,十分な事前・事後研修とルーブリックの活用による学びの振り返りにより,学生にグローバルな視野拡大や総合的な人間的成長を促し,期待以上の教育効果が創出されうることがわかった。そのような教育活動を,グローバル時代・多文化共生時代の教育を担う点から,教員養成課程教育において積極的に展開していく意義は大きい。

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