農事暦の違いがケリの営巣に与える影響

  • 小丸 奏
    岐阜大学大学院自然科学技術研究科
  • 森部 絢嗣
    岐阜大学大学院自然科学技術研究科 岐阜大学応用生物科学部
  • 伊藤 健吾
    岐阜大学大学院自然科学技術研究科 岐阜大学応用生物科学部
  • 乃田 啓吾
    岐阜大学大学院自然科学技術研究科 岐阜大学応用生物科学部

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Different Crop Calendar for Rice Cultivation on the Nesting of Grey-headed Lapwings
  • ノウジレキ ノ チガイ ガ ケリ ノ エイソウ ニ アタエル エイキョウ

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説明

<p>ケリは水田地帯で営巣し,農業と密接な関わりを持つ野鳥であるが,耕起などの営農活動が繁殖失敗の主な原因と報告されている.用排水路などの整備が進み,早生化が進む現在,ケリと農業の共生を図るためには,農事暦の違いが繁殖に与える影響を解明することが重要である.本研究では岐阜県で栽培される晩生品種ハツシモに注目し,岐阜県内の農事暦の違う調査地間でケリの繁殖状況を調査し,農事暦の違いがケリの繁殖に与える影響を調査した.結果,晩生品種の栽培地域では,他地域と比較し,ケリの繁殖に好適な環境が約1か月長く続き,営農活動などの人為攪乱の影響が小さいことが明らかになった.また,農事暦とそこで繁殖する生物の関係を明らかにすることで,水田生物の生活史を考慮した地域別農事暦を提案し,水田生物と農業の共生を図ることができると考えられる.</p>

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