3.小児用医薬品開発の非臨床安全性試験ガイドライン (ICH S11)のポイントとQ&A

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抄録

<p> 小児用医薬品開発の非臨床安全性試験ガイドライン(ICH S11)は、2020年4月にStep 4 1)が、そして、本邦において翌2021年3月にStep 5 2)が達成された。本ガイドラインは、小児用医薬品開発のために推奨される非臨床的安全性評価の国際的な基準を示すとともに、調和を促進することを目的として発出された。</p><p> 小児用医薬品開発をサポートするための非臨床安全性試験は、試験実施の必要性及び試験デザインが開発医薬品に応じてケース・バイ・ケースで決定されるのが基本とされている。本ガイドラインは、ケースに応じて対応する考え方を提供しているという点で、ICH S11以前の日米EUのガイドライン 3-5)から一歩踏み込んではいるものの、対応するための判断が難しい部分があり、詳細な説明があることが望まれる。</p><p> 2021年9月に医薬品医療機器総合機構の主催によりICH S11説明会が開催された。本説明会は主としてQ&A 6)の形で開催され、ガイドラインの複雑でわかりにくい部分に焦点を当てた内容となっている。本Q&Aは、日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会との共同で作成されていることから、製薬メーカー側の疑問も反映した有用な情報となっている。</p><p> 本稿では、説明会で発表されたQ&Aを可能な限り取り上げ、さらに、ガイドラインのポイントを付記する形でまとめた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860398833445248
  • DOI
    10.50971/tanigaku.2022.24_73
  • ISSN
    24365114
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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