Rethinking the One-Hand Slipknot -“Putting it in beforehand” to increase the success rate-

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  • ワンハンドスリップノットの再考 ―成功率を上げるために「予め入れておく」―

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<p>【緒言】腹腔鏡下手術ではスリップノットがしばしば用いられ、ワンハンドスリップノットという手法も存在する。有用な手技である反面、無理な牽引を行うと組織に負荷がかかる事や途中でロックされて上手くいかない事があり不安定な手技である。我々は組織負荷を軽減し尚且つ初級者にも成功しやすい方法を考案したため報告する。</p><p>【方法】左側術者でのダイヤモンドポート配置とした。スリップノットの原理はロングテールの直線化で通常ではスクエアノット作成後、ロングテール側の糸を両方の鉗子で牽引し直線化することでアンロックしスライドしていた。ワンハンドスリップノットでは、ロングテールの牽引のみでこれを行うのだが慣れないとアンロック出来ず、無理に牽引すると組織負荷、断裂のリスクがある。これを予防するため、スクエアノット作成後ショートテイル把持側の鉗子をスクエアノット内に入れ込み、そのままの状態でロングテール側を牽引し、アンロックされるまで不用意なロックを阻止するようにした。尚、スクエアノットの入れこみはスクエアノットが作成された時点ですでに入っている方が望ましい。本手技を当院修練医および技術認定医でワンハンドスリップの成功率を牽引のみのものと今回のものとで成功率を比較した。</p><p>【結果】従来法と今回の方法とでは成功率はそれぞれ修練医で48%、72%、技術認定医でも94%、100%と向上した。</p><p>【考察】ワンハンドスリップノットは初級者には難易度が高く、また熟練者でも時に上手くいかないことがある。今回の手技では①スクエアノット内に鉗子が入ることで、ロックされてしまうのを一旦阻止できる②ゆとりのあるスクエアノットを作成することでアンロックがしやすくなっている事にある。比較的初級者でもワンハンドスリップノットが出来るようになり、慣れれば確実かつ愛護的に成功させることができる。今後腹腔鏡手術において有用な手技になることが期待できる。</p>

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