COVID-19の重症化リスクが高いと考えられる基礎疾患を有する12歳以上の者を対象としたファイザー新型コロナウイルスワクチンの特定使用成績調査

書誌事項

タイトル別名
  • Special Investigation of Pfizer's COVID-19 Vaccine in Participants Aged 12 Years and Older with Comorbidities Considered to Have a High Risk of Aggravating COVID-19

抄録

<p>COVID-19の重症化リスクが高いと考えられる基礎疾患を有する者を対象に,コミナティ筋注(1価:起源株)の1回目接種日から2回目接種後28日目までの使用実態下での安全性を確認するため特定使用成績調査を実施した.</p><p>2021年5~8月に17施設より1,075例が登録され,1,038例を安全性解析対象集団とした.被接種者背景は男性58.29%,女性41.71%であり,年齢の中央値は63.0歳であった.</p><p>副反応発現割合は全体で5.68%であり,男女別では男性3.80%,女性8.31%,年齢別では15歳以上65歳未満7.57%,65歳以上3.21%,接種回別では1回目2.89%,2回目3.78%であった.男性より女性,高齢者より非高齢者,1回目接種後より2回目接種後の副反応発現割合が高かった.また,健康観察日誌で収集されたグレード1以上の局所および全身反応の発現割合は,1回目接種後はそれぞれ80.77%,62.61%であり,2回目接種後は84.41%,69.79%であった.</p><p>副反応発現割合に対する被接種者背景因子の分析では,性別と年齢で調整したリスク比を確認したが,副反応発現に影響すると考えられる背景因子はなかった.</p><p>本結果は国内外の臨床試験や日本の新型コロナワクチンの投与開始初期の重点的調査の結果と同様の傾向で,本剤の安全性に新たな懸念は認められなかった.(ClinicalTrials.gov ID: NCT04880447)</p>

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 97 (5), 171-179, 2023-09-20

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ