急性頭蓋内主幹動脈閉塞を来し機械的血栓回収療法を施行した頚部内頚動脈解離に対する治療選択

  • 中村 理花
    地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター脳神経外科
  • 堂福 翔吾
    地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター脳神経外科
  • 青鹿 高志
    地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター脳神経外科
  • 角替 麻里絵
    地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター神経・脳血管内科
  • 小原 健太
    地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター脳神経外科
  • 佐藤 允之
    地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター脳神経外科
  • 上田 雅之
    地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター神経・脳血管内科
  • 太田 貴裕
    地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立多摩総合医療センター脳神経外科

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment of cervical internal carotid artery dissection resulting in intracranial large vessel occlusion treated by mechanical thrombectomy

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抄録

<p>【目的】急性頭蓋内主幹動脈閉塞に対して,機械的血栓回収療法を施行した頚部内頚動脈解離の解離部位に対する治療選択を,後方視的に検討した.【方法】2015年4月~2022年3月に,当院で機械的血栓回収療法を行った290症例を対象に調査した.診断は臨床症状や画像所見などを総合的に判断し,後方視的に初発症状・神経所見・画像・治療法・転帰を収集した.【結果】頚部内頚動脈解離例は5例で,平均年齢47歳,55歳以下では21%(4/19例)を占め,頭頚部痛発症は2例のみであった.頚部内頚動脈解離に対しては,3例で経皮的血管拡張術を先行させ,うち1例で母血管閉塞,1例で1カ月後に頚部ステント留置術施行,保存加療2例を含め,いずれも治療後に症状の改善を得た.【結語】頚部内頚動脈解離は,若年重症脳卒中の原因疾患として多く,疼痛の訴えがなくても鑑別に挙げる必要があり,個々の症例に応じた治療介入が必要と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 45 (5), 381-387, 2023

    一般社団法人 日本脳卒中学会

参考文献 (12)*注記

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