行動の柔軟性における側坐核神経回路機構
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- 疋田 貴俊
- 大阪大学蛋白質研究所高次脳機能学研究室
書誌事項
- タイトル別名
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- Neural circuit mechanisms of the nucleus accumbens for flexible behavior
抄録
行動の柔軟性とは,環境の変化に応じて行動を適応させることを指す。多くの精神神経疾患では行動の柔軟性が低下しているため,その神経機構の解明は重要である。状況に応じた柔軟な行動は逆転学習と新しい戦略へ注意を移すセットシフトに分類される。ここでは報酬や忌避の情報に基づく認知学習行動に関与している側坐核に着目し,行動の柔軟性にかかわる神経回路機構を概説した。注意セットシフト課題により,側坐核の間接路がセットシフトではなく逆転学習に重要であることを明らかにした。また,タッチスクリーン視覚性図形識別学習課題での柔軟な認知学習に間接路が重要であることを示した。これらは精神神経疾患病態に神経回路の可塑性が重要であることを示している。
収録刊行物
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- 日本生物学的精神医学会誌
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日本生物学的精神医学会誌 34 (3), 107-110, 2023
日本生物学的精神医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390860532056282624
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- ISSN
- 21866465
- 21866619
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可