S状結腸憩室炎から回腸S状結腸膀胱瘻を発症し一期的手術を行ったWilliams症候群の1例

  • 木井 修平
    独立行政法人地域医療推進機構札幌北辰病院外科
  • 下國 達志
    独立行政法人地域医療推進機構札幌北辰病院外科
  • 蔵谷 勇樹
    独立行政法人地域医療推進機構札幌北辰病院外科
  • 藤好 直
    独立行政法人地域医療推進機構札幌北辰病院外科
  • 西川 眞
    独立行政法人地域医療推進機構札幌北辰病院外科
  • 小池 雅彦
    独立行政法人地域医療推進機構札幌北辰病院外科
  • 中西 勝也
    独立行政法人地域医療推進機構札幌北辰病院病理診断科
  • 髙橋 昌宏
    独立行政法人地域医療推進機構札幌北辰病院外科

書誌事項

タイトル別名
  • Ileo-Sigmoid-Vesical Fistula in a Patient with Williams Syndrome Treated Using One-Stage Surgery: A Case Report

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抄録

<p>症例は37歳の男性で,幼少時にWilliams症候群と診断され近医に定期通院していた.持続する血膿尿と頻尿を主訴に当院泌尿器科を受診した.腹部CTでS状結腸癌による膀胱浸潤が疑われ,当院消化器内科に紹介された.精査の結果,S状結腸憩室炎による回腸S状結腸膀胱瘻の診断で当科に紹介となった.術中所見で下行結腸,S状結腸に多発憩室を認め,開腹左半結腸切除術,小腸部分切除術,膀胱部分切除術を行った.経過良好で術後11日目に退院した.Williams症候群は染色体7q11.23の微小欠失が原因の比較的まれな疾患である.エラスチンの異常に伴い大腸憩室症を発症しやすいが,大腸憩室炎から回腸S状結腸膀胱瘻を生じた報告例はまれである.心血管系の合併症から麻酔リスクがあること,精神発達遅滞や不安障害の頻度が高いことなどが,周術期の管理に留意すべき点と考えられた.</p>

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参考文献 (16)*注記

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