左側大腸穿孔に対するハルトマン手術中に麻酔科医がカテコラミン投与を決断するための術前危険因子

  • 中筋 正人
    関西電力病院麻酔科 関西電力医学研究所侵襲反応制御研究部
  • 首藤 喬
    関西電力病院麻酔科

書誌事項

タイトル別名
  • Preoperative Predictors of Intraoperative Catecholamine Requirement in Patients Undergoing Hartmann’s Procedure for Left Colonic Perforation
  • ヒダリガワ ダイチョウ センコウ ニ タイスル ハルトマン シュジュツ チュウ ニ マスイカイ ガ カテコラミン トウヨ オ ケツダン スル タメ ノ ジュツゼン キケン インシ

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抄録

<p>左側大腸穿孔は外科的ドレナージが成功しても敗血症性ショックに悪化することがあり,麻酔科医による術中の初期治療,とくに血圧維持の循環管理が重要である。左側大腸穿孔に対する緊急ハルトマン手術を受けた患者を対象に手術中に持続カテコラミン投与をした群15名と血圧の維持は輸液・輸血のみでカテコラミンを持続投与しなかった群17名に分けて手術中にカテコラミンを必要とする患者の術前危険因子を検討した。2群間で有意差がみられたASA physical status,術前白血球数,麻酔導入直後の血中乳酸値のうち独立危険因子は血中乳酸値であった。Receiver operating characteristicカーブから得られたcut off値は1.3mmol/L(感度0.824,特異度0.867)であった。麻酔科医はこの値を指標にして敗血症性ショックに進展する前にカテコラミンを開始すべきである。</p>

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