杏林大学病院におけるがん薬物療法中のオンコロジーエマージェンシーへの対応

  • 河合 桐男
    杏林大学医学部腫瘍内科学 東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部 東京大学大学院医学研究科疼痛・緩和病態医科学講座
  • 林 雅人
    杏林大学医学部腫瘍内科学
  • 廣田 玲
    杏林大学医学部腫瘍内科学 国立がん研究センター東病院腫瘍内科
  • 西岡 真理子
    杏林大学医学部腫瘍内科学
  • 前園 知宏
    杏林大学医学部腫瘍内科学
  • 岡野 尚弘
    杏林大学医学部腫瘍内科学
  • 長島 文夫
    杏林大学医学部腫瘍内科学
  • 古瀬 純司
    杏林大学医学部腫瘍内科学 神奈川県立がんセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Management of Oncology Emergencies in Patients Receiving Cancer Chemotherapy at Kyorin University Hospital
  • キョウリン ダイガク ビョウイン ニ オケル ガン ヤクブツ リョウホウ チュウ ノ オンコロジーエマージェンシー エ ノ タイオウ

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抄録

<p>杏林大学医学部付属病院腫瘍内科では,年間で約500人の消化器癌を中心としたがん薬物療法を担当している。救急診療は時間帯と病態に応じて各診療科と連携している。2011年1月から2021年9月までの10年間に3,238人ががん薬物療法を受け,約半数の1,527人が緊急入院となっている。病態別では消化器関連が1,294例(85%)を占め,原病増悪関連968人,治療関連326人であった。消化器以外が233例(15%)であり,全22診療科の連携を要した。また治療関連での緊急入院では,原病増悪による緊急入院より3歳ほど若年であった。直近10年間でがん薬物療法の患者は増加しているが,がん薬物療法患者に占める緊急入院の割合は漸減傾向であり,その割合は2011年では80%であったが2021年では20%であった。適正ながん薬物療法や,院内外との連携向上などが緊急入院の漸減に寄与していると推察された。</p>

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