対人過敏傾向・自己優先志向が職業性ストレッサーを媒介として 抑うつに与える影響についての縦断的検討

書誌事項

タイトル別名
  • Longitudinal Study on the effect of Interpersonal Sensitivity / Privileged Self on Occupational Stressor and Depression
  • タイジン カビン ケイコウ ・ ジコ ユウセン シコウ ガ ショクギョウセイ ストレッサー オ バイカイ ト シテ ヨクウツ ニ アタエル エイキョウ ニ ツイテ ノ ジュウダンテキ ケントウ

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抄録

2000年代以降,日本の臨床家によって従来のメランコリー親和型うつ病とは異なる特徴をもつ新しいタ イプの抑うつ症候群の存在が相次いで報告されている。先行研究では新しいタイプの抑うつ症候群に特徴 的な認知・行動の様式である対人過敏傾向・自己優先志向が報告され,これらの特性は対人ストレッサーを 媒介として1 か月後の抑うつに影響することが示されている。そこで本研究では一般会社員を対象に対人過 敏傾向・自己優先志向が職業性ストレッサーを媒介として後の抑うつに影響するか検討するため,会社員 439名を対象とした縦断調査を行った。パス解析の結果,対人過敏傾向は「技能の活用度」を媒介とし抑う つに影響していた。一方,自己優先志向は「対人関係」を媒介として抑うつに影響していた。これらの結果 から対人過敏傾向・自己優先志向は「技能の活用」および「対人関係」という職業性ストレッサーを媒介とし 抑うつに影響するストレス生成モデルによる説明が可能であることが示唆された。

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