前腕の清拭による綿タオルへのセレウス菌付着,時間経過と菌の増殖

書誌事項

タイトル別名
  • Adhesion and Growth of <i>Bacillus cereus</i> on Cotton Towels after Forearm Wiping

抄録

<p>目的:清拭タオルに起因するとされる血流感染リスクを軽減するため,前腕の清拭による綿タオルへのセレウス菌付着と,保管による菌の増殖について検証した.</p><p>方法:未使用の綿タオルで対象者50名の両前腕を清拭し,片側のタオルは清拭直後に,もう片側は24時間常温保管後にセレウス菌を検出した.</p><p>結果:セレウス菌が検出されたタオルは清拭直後で7枚(14.0%),24時間保管後で37枚(74.0%)であり,セレウス菌数は,24時間保管後には約6,000倍に増加した.細菌検出の関連要因として,皮膚洗浄後の保湿剤等の塗布,前腕のムダ毛処理をしない場合にセレウス菌検出量が有意に多かった(p < 0.05).</p><p>結論:個人差はあるが,前腕にはセレウス菌が付着している.清拭後のタオルを常温保管し細菌が増殖することで,セレウス菌が芽胞を形成する可能性が高くなるため,使用したタオルの細菌増殖を抑制する必要がある.</p>

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参考文献 (11)*注記

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