子供の嗅覚力を知ること

DOI
  • 稲田 祐奈
    富山大学和漢医薬学総合研究所神経機能学領域

書誌事項

タイトル別名
  • Necessity of understanding a child’s olfaction

抄録

<p>幼児期や小児期など発達の早い段階でコミュニケーションや行動面で困難が見られる自閉スペクトラム症(以下,ASD)では,感覚の敏感さや鈍感さが見られる。嗅覚も例外ではなく,ASD児では健常児に比べて嗅覚力に関して健常児との差異が生じることが示されている。しかし,現状,日本には幼児に対して実施できる標準化された嗅覚検査はなく,幼児の嗅覚力を客観的に測定することは困難である。そこで,日本人成人用の嗅覚検査を改変して幼児に適用できないかと考えた。この方法が,臨床現場での実用化を目標とする際に最速かつ最良の方法と考え,現在,既存の成人用嗅覚検査を用いて,通常は必要のない手続きを加えることで,健常児及びASD児のデータ取得を進めている。どのような方法で実施が可能となり,未だどのような点が問題となっているのか,研究を通して明らかになってきたことを紹介する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860609169124480
  • DOI
    10.11374/shonijibi.44.54
  • ISSN
    21865957
    09195858
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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