市町村行政における社会福祉専門職の採用と配置の実態と課題――神奈川県内市町村を対象とした調査結果の分析から――

DOI
  • 陣内 優生
    (元)神奈川県立保健福祉大学大学院保健福祉学研究科保健福祉学専攻(博士前期課程)

書誌事項

タイトル別名
  • Current Recruitment and Assignment Issues for Local Governments Hiring Professional Social Workers: A Case Analysis of Kanagawa Prefecture, Japan

抄録

<p>行政職員として社会福祉専門職を採用する取り組みが,中小規模の市町村にも広がりつつある.本研究は,市町村行政の社会福祉専門職に焦点を当て,その採用と配置,役割,人材育成の実態と課題の明確化を目的とした.研究方法は神奈川県の全市町村を対象とした質問紙調査結果の事例分析である.アンケート調査は25市町(回収率75.8%)から回答を得た.社会福祉専門職の採用は16市町で行われていた.分析の結果,市町村行政における社会福祉専門職の採用,配置が小規模自治体を含めて一般化されていること,その役割は生活保護分野を中心とする個別の相談援助業務を中心に理解されていることが明らかになった.考察の結果,社会福祉のメゾ,マクロレベルの機能や社会福祉が周辺分野で担う役割への認識が市町村行政において高まるまでには時間の経過が必要であり,専門性に対する組織的理解の向上が課題であることが示唆された.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 64 (2), 41-55, 2023-08-31

    一般社団法人 日本社会福祉学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860631066557952
  • DOI
    10.24469/jssw.64.2_41
  • ISSN
    24242608
    09110232
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ