AI 美空ひばりは人々にいかに経験されたか : 死の人称による説明の試み

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タイトル別名
  • How Do People Experience Digital Recreation of the Deceased? : A Case Study of AI Misora Hibari and an Explanation Based on the Death of a Person

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抄録

近年,デジタルにおける死者再現が議論されている.韓国ではVR で母親と亡くなった娘が再会する事例が注目を集め,アメリカでは銃乱射事件の被害者が銃規制を訴えるため再現された.日本では特にAI 美空ひばりが注目をあび,2019年からの複数の放送や芸能人の発言を契機に社会的賛否が寄せられた.本研究は,AI 美空ひばりへの人々の賛否を,フランスの哲学者,ジャンケレヴィッチの「死の人称」を理論的背景に,新聞投稿記事やTogetter の文章から分析した.その結果,美空ひばりを2人称として認知する人々,つまり美空ひばりを親しく感じている人々には,親しい故に死者再現に肯定的な態度をとる人と,拒絶感を示す人がいることがわかり,これらを〈2人称の再会〉,〈2人称の拒否〉と呼んだ.このほか,3人称の経験を5つに分類するなど,併せて10の概念カテゴリーを生成することで,AI 美空ひばりへの社会的賛否を整理することに成功した.

収録刊行物

  • 科学技術コミュニケーション

    科学技術コミュニケーション 33 1-14, 2023-09

    北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860687399690624
  • NII書誌ID
    AA12317666
  • DOI
    10.14943/108261
  • HANDLE
    2115/90448
  • ISSN
    18818390
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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