観念運動失行症例の箸操作に着目した一例

  • 豊田 拓磨
    愛宕病院リハビリテーション部
  • 佐々木 克尚
    四国医療専門学校理学療法学科
  • 清水 大輔
    兵庫医科大学リハビリテーション学部作業療法学科
  • 沖田 学
    愛宕病院リハビリテーション部 愛宕病院脳神経センターニューロリハビリテーション部門

書誌事項

タイトル別名
  • Reducing fatigue through manipulation of chopsticks in a patient suffering from ideomotor apraxia: A case study
  • 観念運動失行症例の箸操作に着目した一例 : 箸の把握形態の学習により疲労が軽減した介入報告
  • カンネン ウンドウ シッコウ ショウレイ ノ ハシ ソウサ ニ チャクモク シタ イチレイ : ハシ ノ ハアク ケイタイ ノ ガクシュウ ニ ヨリ ヒロウ ガ ケイゲン シタ カイニュウ ホウコク
  • ─箸の把握形態の学習により疲労が軽減した介入報告─

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抄録

<p>失行症状を含む高次脳機能障害と運動麻痺を呈した症例は,「箸を使ったら疲れる」と訴え食事に1時間かかった.各評価および動作特性から,主な病態は症例がイメージする適切な箸の把握形態の構成が難しく,努力的な箸操作につながっていた.さらに箸の使いにくさを感じながら運動の誤りに気づけず,自己修正が困難で疲労感の増大を助長させていると解釈した.介入方針は,症例が最適な箸の把握形態が構成できて,その把握形態を定着することとした.介入は体性感覚情報を基に自己の運動に置き換えることと,物品から把握形態を想起し構成することを実施した.その結果,症例がイメージした箸の把握形態が定着し,箸操作の疲労感や食事時間が改善した.</p>

収録刊行物

  • 作業療法

    作業療法 42 (5), 622-629, 2023-10-15

    一般社団法人 日本作業療法士協会

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