意図優位性効果における意図の活性化と抑制の再現:語彙判断課題の難易度に着目した検討

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タイトル別名
  • Activation and inhibition of intention superiority effect: A replication study focusing on the difficulty of lexical decision task

抄録

意図優位性効果とは,意図遂行前は意図に関連する概念の活性化が促進され,意図遂行後はそれが抑制される現象である。奥村・伊藤(2022,日本認知心理学会第20回大会)は,内海・齊藤・牧岡(2012)の手続きを参考にしたが,意図優位性効果は再現されなかった。意図の活性化の程度は語彙判断課題の反応時間によって測定されていたが,実在する単語と非常に類似度の高い非単語があり,比較的課題難易度が高くなっていた。それが意図優位性効果の検出を困難にしている可能性があったため,本実験では単語・非単語の弁別が容易になるよう刺激を調整した。しかしながら,意図優位性効果は認められなかった。よって意図優位性効果が再現されなかった原因は語彙判断課題の難易度が高いことではなかったと考えられる。今後は,語彙判断課題の反応時間ではなく,再認課題や再生課題の正答率,反応時間などを指標とした検討を行う必要がある。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860774931350912
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2023.0_33
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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