歯科医療関係者が知っておくべきMRIのアーチファクト

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タイトル別名
  • Knowledge of Artifacts in MRI for Dental Healthcare Professionals

抄録

<p>核磁気共鳴撮像法(MRI)は,磁場を用いて生体の断面像を取得する非侵襲的な診断技術である.しかし,アーチファクトという現象があり,誤った信号が検出されることがある.主要なアーチファクトは,モーションアーチファクト,パーシャルボリューム効果および磁化率アーチファクトの3つである.</p><p>モーションアーチファクトは,患者の動きにより画像がぼやける現象であり,検査時の頭部固定が重要である.</p><p>パーシャルボリューム効果は,MRIデータの平均化により信号が異なる状態で画像化される現象である.スライス厚を薄くすることで抑制することができるが,信号対雑音比(S/N比)の低下が問題となる.</p><p>磁化率アーチファクトは,生体内の磁化率の差が大きい部位で発生し,磁化率が高い物質が原因となる.歯科領域では,口腔内の人工物が発生源となることが多い.特に,矯正用ワイヤーや磁性アタッチメントには注意が必要である.</p><p>これらのアーチファクトを理解し,適切に対処することで,MRIを効果的に活用し,正確な診断につなげることが可能となる.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860797238550400
  • DOI
    10.11237/jsoi.36.177
  • ISSN
    21879117
    09146695
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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