L4/5TILIFの局所前弯角に影響を与える因子は?

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  • What is the factor for segmental lordosis angle after transforaminal interbody fusion at L4-L5?

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抄録

<p>はじめに:L4/5経椎間孔腰椎椎体間固定術(TLIF)後の局所前弯は重要であるが脊柱骨盤パラメータとの関係は不明な点が多い.本研究はL4/5TLIF後の局所前弯が脊柱骨盤パラメータに及ぼす影響を後ろ向きに検討した.</p><p>対象と方法:2014年から2020年にL4/5の1椎間TLIFを行った91例を対象とした.術前,術後1年でL4/5の局所前弯角(segmental lordosis angle;SLA)と脊柱骨盤パラメータを計測し増加した群をSLA(+)群,減少した群をSLA(-)群とした.患者背景因子,ケージ関連因子,レントゲンパラメータを2群間で比較し,多変量解析でSLA(+)の予測因子を同定した.</p><p>結果:術後1年でSLA,脊柱骨盤パラメータは改善していた.SLA(+)群は73例で2群間の患者背景因子は有意差を認めなかった.SLA(+)群では術前SLAが有意に低値であり,ケージ沈下が少なく,ケージが有意に前方設置であった.SLA変化量と術前SLAは負の相関を認めた.また術後1年の脊柱骨盤パラメータは2群間で有意差は認めず,SLA(-)群でPI-LLミスマッチを有意に多く認めた.術前SLAとケージの沈下がSLA(+)の独立した予測因子であり,術前SLAのカットオフ値は15.3°であった.</p><p>結語:SLAは術後1年の脊柱骨盤パラメータへ影響しないが術前SLA15°以上,ケージ沈下がSLA低下の危険因子であった.</p>

収録刊行物

  • Journal of Spine Research

    Journal of Spine Research 14 (10), 1292-1297, 2023-10-20

    一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会

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