Fontan術後の深部静脈血栓症吸引の際にAgilis™ NxT Steerable Introducerが有用であった1例

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タイトル別名
  • Transcatheter deep vein embolectomy with Agilis NxT steerable introducer after Fontan operation

抄録

Fontan手術後の合併症として血栓塞栓症があり,脳梗塞,肺塞栓,Fontan循環破綻などをきたす.血栓吸引の報告があるが,そのデバイス選択は施設ごとに異なる.症例は22歳女性.Ebstein病に対して,5歳時にFontan手術を施行した.発症4日前から左頸部・腋窩・前腕に疼痛,左上肢の腫脹があり緊急受診した.無名静脈から左内頚静脈・鎖骨下静脈に巨大血栓認め,左胸水貯留を認めた.緊急で経カテーテル的血栓溶解・吸引術を施行した.まずFOUNTAIN Infusion catheter, ウロキナーゼを用い血栓溶解術を施行,次に7 Fr Eliminate+(内腔1.3 mm)で血栓吸引を行うもいずれも効果はなかった.そのため内腔が8.5 Fr(2.8 mm),可変シースであるAgilis NxT Steerable Introducerを用いることにより有効な血栓吸引が可能となり,内頚静脈・鎖骨下静脈へのアプローチも容易であった.血栓吸引により十分な開通が得られた.先端が柔らかく,内腔が大きい可変シースが大きな血栓を吸引でき,シースだけで目標血管に安全に到達できる点で有用であった.

収録刊行物

  • Journal of JPIC

    Journal of JPIC 8 (1), 10-13, 2023-09-30

    日本Pediatric Interventional Cardiology学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860841881618560
  • DOI
    10.20599/jjcic.8.10
  • ISSN
    24322342
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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