高次脳機能障害者における持続的反応時間測定と動作特性

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  • Sustained Reaction Time Measurement and Motion Analysis in Patients with Cognitive Dysfunction

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<p> 脳損傷後に日常生活活動に支障をきたすような身体の麻痺がない場合でも,高次脳機能障害によって仕事や自動車運転などの応用動作においては運動の拙劣さが問題となることがある。しかし,高次脳機能障害者の動作課題時の動作特性については明らかになっていない。そこで本研究では,リアクションと三次元動作解析を用いて,右下肢を挙上するまでを測定した反応時間と,Trail Making Test(以下,TMT)との関係性とともに,右下肢反応の動作特性を検討した。対象は,高次脳機能障害者23例と健常者56例であった。反応時間平均は,高次脳機能障害群が健常群に対して有意に長く,かつ値のばらつきが大きかった。反応時間平均とTMTとの間に有意な正の相関を認めた。これより,リアクションを用いて,反応時間の測定および下肢を用いた動作に必要な注意機能を評価できる可能性が示唆され,高次脳機能障害群での動作の非効率性が認められた。</p>

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