多言語話者のスピーチスタイルの使い分けにおける通時的な考察の可能性 : 言語バイオグラフィーによる事例分析を通して

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  • A Possibility of Chronological Examination in the Differentiation of Speech Styles among Multilingual Speakers: A Case Study through Language Biographies

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抄録

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[要旨] 本稿では多言語話者である在日中国朝鮮族の言語バイオグラフィーを用いた事例分析を通じて、彼らが日本語を使用する際にどのような規範によりスピーチスタイルを使い分けているか、その規範の形成過程を彼らの現在までの言語使用環境の文脈から記述することを試みた。更に、多言語話者としてのスピーチスタイルの管理の特徴を通時的な視点から分析する可能性について考察した。その結果、場面におけるスピーチスタイルの分析や意識調査では見られなかった、彼らの多言語的な文脈によって形成されたスピーチスタイルにおける規範が明らかになった。そこから言語バイオグラフィーに基づく通時的な考察は、多言語話者のスピーチスタイルの選択における管理を明確化にする上で、彼らの言語使用環境という文脈の理解が重要な手がかりとなることが明らかになった。

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