William Butler Yeats の研究 : “The Second Coming”(1919)と螺旋

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of William Butler Yeats: “The Second Coming” (1919) and “gyre”

この論文をさがす

抄録

type:text

[要旨] William Butler Yeats(1865-1939)の“The Second Coming”(「再臨」)の詩は、第一次世界大戦(1914-18)後の1919年に書かれた。世界は無秩序となり、すべてが、螺旋(“gyre”)を描いて拡大し、崩壊していく。キリスト教の教義では、「神が、世界の終わりに再降臨する」としているが、イェイツは、この詩で「キリスト降臨から、2 千年を経て、今、新しい文明が到来する」と述べている。イェイツの自註では、「それは、二つの円錐の咬合“gyre”であり、数学的な図形で証明できる2 千年の歴史循環である」と、「渦巻きの歴史(観)」“The historical gyre”を明示しているとされる。イェイツは、この理論を『幻想録』(A Vision. 1952)で詳細に説明している。“The Second Coming”の中で、ライオンの胴体と人間の頭を持つスフィンクス的像、砂漠の空を舞う怒った鳥、ベツレヘムへ這い寄る野獣が描かれているが、本論は、自註を参照して、それらが、「新しい文明到来の啓示(“revelation”)」というイェイツの理念を示すものであることを論じる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ