インプラント被膜へ浸潤・播種した乳癌の1例

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  • Recommendations for an Operative Procedure Based on a Surgical Experience Resecting Breast Cancer with Fibrous Capsule Dissemination Surrounding an Implant
  • インプラント ヒマク エ シンジュン ・ ハシュ シタ ニュウガン ノ 1レイ

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抄録

<p>シリコンブレストインプラント(SBI)留置により形成された線維性被膜への直接浸潤と非連続性の被膜播種を伴った乳癌症例を経験した.大胸筋前面に豊胸目的で両側SBIが留置されており,左乳房の広範な腫脹と左D区域の硬結を認めた.針生検で浸潤性乳管癌と診断した.画像検査では腫瘍の直接被膜浸潤,SBI周囲の多量の液体貯留,SBI の最外殻であるシェルの圧迫嵌入および破損を疑う形状変化,さらに被膜播種を疑う結節が認められた.SBI,被膜を含む乳腺全切除を行った.切除標本の病理診断にて腫瘍の被膜への直接浸潤と被膜播種が確認された.SBI破損は無く,SBIと被膜間に多量の血性浸出液の貯留を認めた.本症例のように術前画像で結節としての被膜播種を疑う場合,また腫瘍の直接被膜浸潤とSBI-被膜間の液体貯留を認めるのみの場合においても,被膜播種の存在を考慮し,被膜内の液体を漏らすことなくインプラント周囲被膜の完全切除が必要と考えられた.</p>

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参考文献 (12)*注記

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