気候変動による非超過確率1/10の少雨年の発生頻度の変化の計算

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タイトル別名
  • CALUCULATION OF CHANGE IN OCCURRENCE FREQUENCY OF LOW RAINFALL YEARS WITH NON-EXCEEDANCE PROBAILITY OF 1/10 DUE TO CLIMATE CHANGE

抄録

<p>96の1級水系を対象に,地域気候モデルの出力を用いて,年流域平均降水量が非超過確率1/10以下となる少雨の発生頻度を計算した.地域気候モデルの出力は,気候変動適応技術社会実装プログラム(SI-CAT)によって,アンサンブル気候予測データ(d4PDF)を水平解像度5kmメッシュに力学的ダウンスケーリングされたデータをバイアス補正した上で用いた.その結果,96の1級水系の年流域平均降水量が非超過確率1/10となる少雨の発生頻度は,2°C上昇実験では過去実験の0.15倍~3.94倍となり,平均値は1.47倍,標準偏差は0.72倍となった.4°C上昇実験では過去実験の0.21倍~5.29倍となり,平均値は1.93倍,標準偏差は1.00倍となるなど,96の1級水系における気候変動による非超過確率1/10の少雨年の発生頻度は,多くの水系で増加傾向となることが確認されたものと考える.その結果,気候変動の影響により,これまでに開発された水利流量・維持流量が多くの水系で減少傾向となる可能性があると推測する.そのため,将来の水資源に関する中長期的な計画では,気候変動の影響を考慮することが望ましいと提起する.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860919505898624
  • DOI
    10.11532/river.29.0_551
  • ISSN
    24366714
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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