小角X線散乱法による DNA 結合タンパク質の機能構造解析

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  • Functional Structure Analysis of DNA-binding Protein by SAXS

抄録

転写因子 c-Myb DNA 結合ドメイン R2R3 は、生理的条件下に近い 37℃ にて 10% 程度の変性構造を含むこと、また DNA 結合能を保持する中性から弱酸性 pH 領域のうち、酸性 pH 側で α ヘリックス含有率が低下することが知られている。このような構造の柔軟性・多様性を増大する機構は、c-Myb R2R3 が DNA と結合する上で重要だと考えられる。本研究では、様々な温度領域および pH 条件下で c-Myb R2R3 が、溶液中でどの程度、構造の柔軟性を変化させているか、小角X線散乱実験・ギニエ解析から求まる慣性半径 Rg を指標として評価した。c-Myb の構造から推測される Rg が 16 Å 程度であるのに対し、中性常温下で Rg は 19.5 Å、また酸性条件下でさらに Rg が増加すること (pH 4, Rg = 26.4 Å) がわかった。ヘリックス含有率の低下が慣性半径の増加へ反映されたものと考えられる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860919505910784
  • DOI
    10.18957/rr.11.5.292
  • ISSN
    21876886
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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