炭酸系の化学平衡に基づく水中二酸化炭素濃度の推定手法の精度と適用性

書誌事項

タイトル別名
  • ACCURACY AND APPLICABILITY OF METHODS FOR ESTIMATING CARBON DIOXIDE CONCENTRATION IN WATER BASED ON THE CHEMICAL EQUILIBRIUM OF CARBON ACID SYSTEM

抄録

<p> 水中のCO2濃度を炭酸系の平衡関係を基にDIC,TA,pHの観測変数から推定する場合,観測変数の組み合わせにより複数ある推定パターンから対象水域に対して適切なものを選択する必要がある.本研究は,大阪湾の異なる水域で採水調査を実施し,独自に構築した分析手法によるCO2の実測値と観測変数から計算した推定値を比較することで,各推定パターンの推定誤差を確認するとともに感度解析により観測変数の測定精度がCO2の計算結果に及ぼす影響を検討した.その結果,河川と河口域では観測変数にpHを用いるパターンの誤差が小さく,外洋に近い海域ではDIC-TAによる推定パターンの誤差が小さかった.また,各観測変数の測定誤差に対する推定結果の変化率を比較した結果,pHの影響度がTA,DICに比べて大きく,pHの観測には特に注意が必要であることが明らかとなった.</p>

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参考文献 (11)*注記

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