日本に上陸する台風の最大風速半径の変化傾向とばらつき要因の解析

  • 茂呂 陽真人
    豊橋技術科学大学大学院工学研究科 建築・都市システム学専攻
  • 豊田 将也
    豊橋技術科学大学 建築・都市システム学系
  • 加藤 茂
    豊橋技術科学大学 建築・都市システム学系
  • 吉野 純
    岐阜大学 工学部社会基盤工学科

書誌事項

タイトル別名
  • ANALYSIS OF THE TREND AND VARIATION FACTORS FOR THE RADIUS OF MAXIMUM WIND SPEED OF TYPHOONS MAKING LANDFALL IN JAPAN

抄録

<p> 既存の高潮浸水想定においては,最大風速半径(Rw)やスケーリングパラメータ(SP)を決定する半径比(Rp/Rw)は,歴史的顕著な事例の値をそのまま運用するなどの課題が挙げられる.本研究では,日本に上陸した台風49事例を対象に再現計算結果を詳細に解析することで,Rwおよび最大気圧半径(Rp)に関する時空間的な変化傾向を調査した.解析の結果,Rpは時間に依らず一定の値をとり続ける傾向にあり,RwRpの値に比べ変動が大きい傾向がみられた.また半径比はピーク時には1付近,上陸時には0.4-1.0の範囲に幅広く分布しており,台風のライフタイムに応じて値が変動することが明らかとなった.Rwのばらつき要因の解析では,最大風速出現位置が台風の構造崩壊に伴い,台風中心周辺から遠い場所に現れるようになることが明らかとなり,空間的なばらつきが起因しているといえる.</p>

収録刊行物

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ