書誌事項
- タイトル別名
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- Paper Chemicals for Environmental Sustainability
抄録
世界的な問題として認知されている地球温暖化を抑制するため,各国においては温室効果ガス削減の取り組みを進めることが求められている。国内の製紙業界においても,日本製紙連合会が「製紙業界―地球温暖化対策長期ビジョン2050」を掲げており,現在,各製紙会社では長期ビジョン達成に向けた様々な対策に取り組んでいる。<br>ハリマ化成グループは「自然の恵みをくらしに活かす」の企業理念のもと,再生可能な資源である松脂を原料とするパインケミカルを中心に事業を展開している。「資源循環型事業」であるトール油精留設備とバイオマス発電設備を最大限に活用することで,安全で環境負荷の少ないものづくりに取り組んでいる。<br>本報では製紙用薬品を提供するメーカー(サプライヤー)という立場から,当社の「資源循環型事業」に関する取り組みと,これら事業によって生産されるCO2排出量の低い製紙用薬品および当社製品による製紙業界へのソリューション(酵素技術による操業改善と環境対応,バリアコート剤による紙素材の活用)を提案する。具体的には,環境負荷の低い製紙用薬品によるサプライチェーン排出量への貢献,酵素“Refinase®シリーズ”によるパルプの叩解負荷低減や製紙工程でエネルギー消費量の多いドライヤーの乾燥負荷低減,バリアコート剤“ハイコートBCシリーズ”による紙素材の活用である。<br>ハリマ化成グループは,資源循環型事業に取り組むサプライヤーとして,製紙業界における環境負荷の低減に貢献できる製品開発を通じ,持続可能な社会の実現に貢献していく。
収録刊行物
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- 紙パ技協誌
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紙パ技協誌 77 (10), 928-932, 2023
紙パルプ技術協会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390860929792118016
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- ISSN
- 18811000
- 0022815X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可