小児の顎位の診査におけるモアレトポグラフィーの有用性

書誌事項

タイトル別名
  • Usefulness of moire topography in examining the jaw position in children

この論文をさがす

抄録

<p>小児の咬合育成矯正治療において口蓋正中縫合の拡大はしばしば行われている.しかし,術前の顎位の診査および左右の対称性の確認が不十分なため目的とする歯列および口蓋正中縫合部の拡大が左右でずれてしまう場合があり,将来の重大な顔面非対称の原因となる場合がある.よって術前の顎位の診査が重要と考えられる.顎位の診査方法については顎運動計測器を用いることもできるが,イヤーロッドのサイズが小児の耳のサイズと合わない場合や,本人の理解度が伴わない場合もあり,結果の信頼性が疑わしい部分がある.また,側方拡大中や術後も定期的に,顎位の診査をより簡便に行うことができる方法が必要とされる.今回,非抜歯治療を希望して来院した7 歳4 か月女児と7 歳6 カ月女児の歯列拡大および咬合育成に際し,拡大前の時点で顎位のずれが疑われたので小出の行っているスタビリゼーションスプリント治療を行い,その評価方法としてより簡便で,ある一定の信頼性をもって行える方法としてモアレトポグラフィー(KDD 全身用KD-Z)を用い,その後の成長観察時もモアレトポグラフィーを使用して定期的に評価を行い可及的に左右対称の歯列および顎骨の成長を促すことができた.</p>

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ