令和2年7月豪雨による芦北町の高齢者施設における避難行動調査

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書誌事項

タイトル別名
  • Survey on Evacuation Behavior at Nursing Facilities in Ashikita Town due to Heavy Rain in July 2020

説明

令和2 年7月豪雨により佐敷川の近くに立地する高齢者施設Cは浸水被害を受けた。高齢者施設Cを対象に,被害状況や避難行動に関するインタビュー調査と氾濫解析を実施した。避難行動と浸水の過程からみて,より安全な避難のタイミングを逃していた。主な理由として,想定外の出来事であったこと,情報が活用されなかったこと,マンパワーが足りなかったこと,浸水の速度が速かったことなどが考えられる。この教訓として,情報を活用した行動計画,夜間の緊急参集体制,複数のパターンによる避難訓練,などが挙げられる。また,高齢者の安全な生活のためには避難確保計画と事業継続計画(BCP)の両方が求められる。一方,広域避難に関する行政上の課題も明らかになった。この課題を解決するためには,自治体や福祉団体による計画策定支援が必要で,介護保険制度の規制緩和,行政手続きの簡略化が望まれる。

収録刊行物

  • 自然災害科学

    自然災害科学 41 (S09), 37-43, 2022-10-15

    日本自然災害学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390861228325117824
  • DOI
    10.24762/jndsj.41.s09_37
  • ISSN
    24341037
    02866021
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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