自然環境が子どもに提供するアフォーダンスの広さと深さについて—自然体験という場へのアフォーダンスの関わり—

書誌事項

タイトル別名
  • The breadth and depth of affordances provided by the natural environment to children
  • 自然環境が子どもに提供するアフォーダンスの広さと深さについて : 自然体験という場へのアフォーダンスの関わり
  • シゼン カンキョウ ガ コドモ ニ テイキョウ スル アフォーダンス ノ ヒロサ ト フカサ ニ ツイテ : シゼン タイケン ト イウ バ エ ノ アフォーダンス ノ カカワリ

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抄録

自然体験活動におけるアフォーダンスの考え方は、まだ始まったばかりである。本稿ではアフォーダンスについて自然環境、自然体験、場の観点からギブソンの唱えるアフォーダンスについて、これらとの関連性について検討を行った。自然体験におけるアフォーダンスは、自然環境と個人の適応と考えられた。野外活動において、子どもが自然の中で提供されるアフォーダンスを充分に理解し行動するまで指導者は子どもを観察することが必要である。そこでは、個人個人の時間や反応の仕方が異なってくることを指導者は理解することが必要である。自然環境の中では、日常生活を超えた多くのアフォーダンスが提供されている。自然環境の場について、幼少期から小学生期までのアフォーダンス体験の多さが原体験として残り、大人になってそれが原体験あるいは原風景として大人の言葉によって表されることが示唆された。本研究はギブソンのアフォーダンスの理論を支持し、生態学的環境の側面から自然体験活動の有用性について論考を加えていくことである。

収録刊行物

  • 現代児童学研究

    現代児童学研究 4 (1), 21-28, 2022-06-01

    東京家政学院大学 現代生活学部 児童学科内 現代児童学研究会事務局

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