右乳頭に限局した浸潤性乳管癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Invasive Ductal Carcinoma in the Right Nipple
  • ミギ ニュウトウ ニ ゲンキョク シタ シンジュンセイニュウカンガン ノ 1レイ

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抄録

<p>Paget病を除き,乳癌は終末乳管小葉単位より発生するとされ,乳頭部原発の乳癌は稀である.今回,症状出現から診断まで約4年を要した,乳頭部に限局した浸潤性乳管癌の1例を経験したため報告する.症例は70歳,女性.毎年,乳房定期健診のため当院に通院中であった.右乳頭部に腫瘤を自覚したが,マンモグラフィおよび超音波で異常は認めなかったため,1年毎の定期健診を継続した.自覚症状出現から3年後,超音波で右乳頭内に7.8×6.3mmの低エコー腫瘤を認めたが,経過観察となった.翌年,超音波で右乳頭部腫瘤の大きさに著変はなかったが,腫瘤の緊満と疼痛のため,パンチバイオプシーを施行した.組織学的所見で浸潤性乳管癌の診断となり,乳頭乳輪を含めた右円柱状部分切除を施行した.病理組織診は右乳頭部に限局した浸潤性乳管癌であった.術後1年6カ月経過したが,無再発生存中である.</p>

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