鹿児島県における重度四肢外傷治療の現状

抄録

<p>【目的】重度四肢外傷は適切な初期対応,速やかな骨軟部組織再建を要する.鹿児島県における重度四肢外傷治療の現状を調査した.【対象と方法】2017年-2021年に,軟部組織再建が可能な3施設で治療した,Gustilo ⅢB・ⅢCの38例を対象とした.検討項目は軟部組織再建手術終了までの日数,術後感染の有無とした.【結果】軟部組織再建まで完遂できた症例は23例,再建に至らず切断となった症例は15例であった.初療から同一施設で治療した症例は16例で,軟部組織再建手術まで平均18.4日,5例に術後感染を生じた.転送症例は7例で,転送までの平均日数は32.1日,軟部組織再建手術まで平均52.7日,3例に術後感染を生じた.【考察】特に転送症例において,軟部組織再建までに長期間を要していた.軟部再建を要するかどうか判断に迷う症例を専門施設に集約することで,より早期に軟部組織再建が可能となり,術後感染率の低下につながることが見込まれる.</p>

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