胸椎傍脊柱筋内に発生したparosteal lipomaの1例

Abstract

<p>【はじめに】傍脊柱筋内に発生したparosteal lipomaの一例を経験したので報告する.【症例】69歳男性.3年前より背部の腫瘤を自覚していたが放置していた.無症状であったが,1年前に精査のためMRI撮像し第7頸椎~第4胸椎傍脊柱筋内に長径8cmの内部に低信号域と高信号域の混在した多房性の腫瘤を認めた.FDG-PETにて炎症性集積とも考えられる軽度の集積を認めた.針生検を行ったが診断確定できなかった.診断と治療目的に辺縁切除を行った.病理組織学的に腫瘍は成熟脂肪細胞の増生からなり,内部に多結節状の骨・軟骨形成とその周囲に成熟脂肪細胞の増生を認め,傍脊柱起立筋内に発生したparosteal lipomaと診断された.術後1年3ヵ月後の現在再発は認めず経過良好である.【考察】parosteal lipomaは骨膜と親密な関係を持っている良性の脂肪新生物であり,更に傍脊柱筋内に発生した報告は稀である.今回稀な症例を経験したので報告する.</p>

Journal

  • Orthopedics & Traumatology

    Orthopedics & Traumatology 72 (3), 590-594, 2023-09-25

    West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology

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