災害発生時における宿泊施設の活用事例とその課題に関する考察

書誌事項

タイトル別名
  • CONCIDERATION OF EXAMPLES AND ISSUES IN THE UTILIZATION OF ACCOMODATION FACILITIES DURING DISASTERS.

説明

<p> 近年,日本各地において地震や豪雨災害などの大規模災害が発生した際,被災者支援の一環としてホテルや旅館など宿泊施設の活用が検討・実施されている.この方針は令和3年5月の中央防災会議において防災基本計画に盛り込まれたが,運用に際しては課題が残されている.そこで本研究では,地方公共団体と宿泊施設が属する団体の間で結ばれた支援協定を収集・分析し協定の内容を明らかにした.加えて,実際に被災者を受け入れた団体及び宿泊施設にヒアリングを行い,災害発生時において宿泊施設が発揮可能な支援機能と機能を発揮するための課題について考察した.その結果,災害発生時に被災者を受け入れるに当たって,地方公共団体,被災者,宿泊施設をつなぐ重要な役割を宿泊施設が属する団体が果たしていることが明らかになった.宿泊施設が有する潜在的支援機能がより有効に発揮されるためには,施設側が協定に関する理解を深めること,協定に沿って災害発生時を想定した独自のマニュアルを整備するなど,事前の準備,手順のシミュレーションが不可欠であることが改めて明らかになった.</p>

収録刊行物

参考文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ