講演記録 わが国における財務会計基準の国際化

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  • Lecture Record The Internationalization of Financial Accounting Standards in Japan
  • コウエン キロク ワガクニ ニ オケル ザイム カイケイ キジュン ノ コクサイカ

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抄録

2022年の前期に経営学部が開講した「国際会計」の第2回の講義(2022年4月21日(木)於:神戸大学六甲台第1 キャンパス本館206教室)では,経済経営学会主催で菊谷正人先生(法政大学・名誉教授(グローバル会計学会・会長))をお招きして,テーマ「わが国における財務会計基準の国際化」についてご講演いただいた。ご講演では,わが国の財務会計・報告制度が,第一に,明治政府による複式簿記の導入・商法の公布等,英・米・独の社会システム・価値システムが移植された「他者依存志向国際化」,第二に,1945年の大東亜戦争敗戦後に米国の社会システム・価値システムが強要された「覇権志向国際化」(アメリカナイゼーション),第三に,1990年代から21世紀にかけての第3の会計革命として「会計基準の国際的収斂」による加速化を経験したうえで,現在のわが国独自の展開・実践化にいたっているという遷移について,詳細かつ克明にお話しいただいた。ご講演内容は,たいへん興味深く,次世代の研究者に受け継ぐ意義があるため,本講演記録が執筆された。菊谷正人名誉教授は,八幡大学,日本経済短期大学,国士舘大学および法政大学で長年にわたって教鞭を執ってこられた。ご専門は,英国会計基準,企業実体維持会計論,多国籍企業会計論,国際会計および租税法等の多岐にわたり,数多くのご業績を残されている。また現在まで,租税実務研究学会会長,財務会計研究学会会長を歴任されるとともに,財務会計研究学会理事,日本会計研究学会理事,日本租税理論学会理事等を務めてこられた。平成30年には,グローバル会計学会を設立なされ,現在にいたるまで会長を務めていらっしゃる。

収録刊行物

  • 国民経済雑誌

    国民経済雑誌 226 (5), 55-67, 2022-11-10

    神戸大学経済経営学会

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