COVID-19を併発した伝染性単核球症の 1 例

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抄録

患者は 18 歳男性, 近医で扁桃炎と診断され抗菌薬, 去痰薬, 解熱鎮痛薬を処方された。4 日後に全身に掻痒感を伴う皮疹が出現したため当院紹介受診, 両側頸部リンパ節腫脹, 全身の播種状紅斑, 丘疹を認めた。また, 異型リンパ球を認め伝染性単核球症を疑い精査加療目的で入院とした。EBウイルス抗体価の上昇および, 腹部超音波検査で脾腫を認めた。伝染性単核球症の診断基準において, 扁桃炎, 頸部リンパ節腫脹, 脾腫の 3 項目を満たし, リンパ球数 ≧ 5000 かつ異型リンパ球の出現,EBウイルス抗体価の上昇より伝染性単核球症と診断した。入院時に施行したSARS-CoV-2 PCR検査が陽性であった。以上の所見から伝染性単核球症と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の併発例と診断した。総合診療医はたとえEBV感染症やその他のウイルス性疾患と判断されたとしてもSARS-CoV-2が重複感染し得ることを知っておくべきである。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390861338839612800
  • DOI
    10.60227/jhgmwabun.19.6_426
  • ISSN
    27587878
    21858136
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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