迷走神経刺激療法(VNS)前後の喉頭観察の重要性:難治性てんかんに対するVNSにより声門狭窄が顕在化した1例

  • 門園 修
    東京女子医科大学八千代医療センター 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
  • 三枝 英人
    東京女子医科大学八千代医療センター 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
  • 前田 恭世
    東京女子医科大学八千代医療センター 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
  • 伊藤 裕之
    東京女子医科大学八千代医療センター 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
  • 山本 昌彦
    東京女子医科大学八千代医療センター 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名
  • Importance of Laryngeal Observation before and after Vagus Nerve Stimulation (VNS) Therapy: A Case of Glottic Stenosis Actualized by VNS Therapy for Treatment-Resistant Epilepsy
  • メイソウ シンケイ シゲキ リョウホウ(VNS)ゼンゴ ノ コウトウ カンサツ ノ ジュウヨウセイ : ナンチセイ テンカン ニ タイスル VNS ニ ヨリ セイモン キョウサク ガ ケンザイカ シタ 1レイ

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説明

<p>迷走神経刺激療法(VNS)は難治性てんかんに対して行われる緩和的外科治療である。左側頸部迷走神経本幹に留置された電極を介して電気刺激が上行性に大脳皮質へと伝達され,抑制機構の作用が強化されることでてんかん発作の頻度や程度が減少すると考えられている。しかし,目的とする上行性伝達以外の神経線維が刺激されたと考えられる副作用の報告もある。嗄声や咽喉頭異常感,呼吸困難,嚥下困難などが多いが,ほとんどはVNSの刺激電流の調節と時間経過で改善するとされている。今回私達は,難治性てんかんに対してのVNS手術後に刺激を開始すると声門が狭窄し,吸気性喘鳴と窒息を伴う重度の呼吸困難が出現,VNS治療が開始できなかった症例を経験した。本症例の喉頭所見と経過の詳細につき,文献的考察を含めて報告する。</p>

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参考文献 (7)*注記

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