甲状軟骨形成術2型のチタンブリッジ破断3例の検討

  • 山本 浩之
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 中村 一博
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 黄田 忠義
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 三浦 怜央
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 原 將太
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 見澤 大輔
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 馬場 剛士
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 安田 大成
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 西山 秀徳
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 大島 猛史
    日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Three Cases of Broken Titanium Bridge after Type 2 Thyroplasty
  • コウジョウナン コツ ケイセイ ジュツ 2ガタ ノ チタンブリッジハダン3レイ ノ ケントウ

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抄録

<p>症例は2010年~2021年に当院と関連病院でTP2の再手術を施行した際にチタンブリッジ(titanium bridge:以下TBと記す)の破断が判明した3例である。症例1と症例2ではTP2再手術術中所見で頭側TBの羽部の内側孔が破断していた。両症例ともにTB中心部の構造に問題なく,開大幅は維持されており,破断による音声の悪化はなかった。症例3では再手術の際に初回手術のTBを取り外そうと力をかけたところ,羽部の内側孔で破断した。症例1と症例2と同様に破断直後に音声の悪化はなかった。症例2と症例3は破断の原因追跡のため金属解析した。破断の原因は曲げ戻しによる金属疲労が電子顕微鏡分析で示された。TB挿入時には曲げ戻しは破断の原因となるため厳禁である。TB破断後も正中構造が維持されれば音声の悪化はない。破断による影響については,術後症例の今後の経過観察によってエビデンスを確立する必要がある。そのためにはTP2術後には何らかの定期的な画像診断がもとめられると考える。</p>

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参考文献 (10)*注記

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