視線情報によるユーザーの商品探索の特徴推定
書誌事項
- タイトル別名
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- Feature estimation of user's product search by eye gaze data
抄録
<p>視線データは収集・分析が比較的容易で客観的な結果を提示できるが、計測結果の解釈は複数存在する。そのため視線計測はインタビューなどの定性的な方法と併用し、参加者の背景等を理解することで適切な解釈を導いている。この定性的な方法は実施者に専門的スキルを要求することから、できるだけ視線計測データだけからメンタルモデルの推定ができると有意義である。本稿では、ECサイトにおける商品探索タスクにおいて、視線情報からユーザーの特徴推定を試みた。客観的データだけからどこまでユーザーの特徴を理解、解釈することが可能になるか検討した。3つの実験を実施し、分析した結果、視線情報によって推定可能な商品探索の特徴を7つ特定し、3つのカテゴリーに分類できた。「視線情報」「コンテキスト」「推定されるメンタルモデル」の3つの要素を特定することで視線データを適切に解釈できることが示唆された。特定した特徴は通常は定性的な方法を用いて得られる情報であることから、視線情報だけから推定できる点は価値がある。また客観的なデータからユーザー理解を促進する方法は、効率性、再現性の観点からも有益であると考える。</p>
収録刊行物
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- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
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日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 (0), 312-, 2023
一般社団法人 日本デザイン学会