ペルオキシソームの動態と機能制御研究の新展開

  • 奥本 寛治
    九州大学理学研究院生物科学部門
  • 阿部 雄一
    崇城大学生物生命学部生物生命学科
  • 藤木 幸夫
    九州大学基幹教育院 レオロジー機能食品研究所 兵庫県立大学理学研究院生命科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Recent advances in research on the dynamics and functional regulation of peroxisome
  • ペルオキシソーム ノ ドウタイ ト キノウ セイギョ ケンキュウ ノ シン テンカイ

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説明

ペルオキシソームは極長鎖脂肪酸のβ酸化をはじめとした多様かつ重要な代謝機能を有する細胞小器官(オルガネラ)である.ペルオキシソーム形成に必須な多数のペルオキシン遺伝子(PEX)の同定,およびその翻訳産物であるペルオキシンの機能解析が大きく進展し,ペルオキシソーム欠損症の全病因PEX遺伝子の解明に続いてペルオキシソームの形成機構が明らかとなってきた.ここでは,ペルオキシソーム構成タンパク質の輸送局在化やペルオキシソームの分裂,形態制御,分解などの統合的制御によるペルオキシソーム形成機構を概説し,ペルオキシソームタンパク質の輸送局在化機構や酸化ストレス応答におけるペルオキシソームの役割に関する最新の知見について,哺乳類ペルオキシソームを中心に我々の成果を紹介する.

収録刊行物

  • 生化学

    生化学 95 (6), 719-729, 2023-12-25

    公益社団法人日本生化学会

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