甲状腺頭側アプローチによる気管切開術を施行した3例―頸部血管近接例に対するアジャストフィット<sup>®</sup>を使用したハイブリッド法―
書誌事項
- タイトル別名
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- Three cases of tracheostomy with superior thyroid approach ―cervical vessel proximity cases, a hybrid tracheostomy with the AdjustFit<sup>®</sup> and BLUperc<sup>®</sup>
説明
〔要旨〕気管切開術は救急領域で頻用されるが,動脈損傷や気管動脈瘻など致死的合併症も報告され,注意を要する。今回,近接する頸部血管への直接の接触を避けるため甲状腺頭側から背側を剝離し,アジャストフィット®を経皮的気管切開術キットBLUパーク®で留置するハイブリッド法(以下,本法)を3症例で実施し,良好な経過を得た。いずれも甲状腺尾側に腕頭動脈や総頸動脈が近接するため,甲状腺の頭側から背側を剝離し尾側に下げて展開し,第2-3気管軟骨間を穿刺し気管切開カニューレを留置した。皮膚切開は20mmと小切開で合併症はなかった。本法は近接血管との間に甲状腺を介してカニューレを留置する気管切開法であり,頸部血管近接例に対し有用な一手法となり得る。
収録刊行物
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- Japanese Journal of Acute Care Surgery
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Japanese Journal of Acute Care Surgery 13 (0), 125-130, 2023
一般社団法人 日本Acute Care Surgery 学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390861548954197120
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- ISSN
- 2436102X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可